酒造りも終盤に入った。静寂の中に、もろみの発酵の音だけが聞こえる蔵の中、なんと神聖な場所だろう!!そんな中、今一番、蔵元
蔵人達が、緊張の一瞬を迎える。出品酒のしぼりが始まるのである。
蔵人達が出品用大吟醸のタンクから、静かに手桶でもろみを汲み上げ、布で出来た酒袋に入れて「袋吊り」にて搾る。
しずく酒である。
各蔵が名誉と自らの意地で、1ヶ月以上も、精米、洗米、浸漬、麹、もろみから、しぼりまで、蔵人全員が骨身をけずって頑張り続けた、極みの一滴である。各酒蔵では、さまざまなドラマの中、金賞を求める旅が始まった。
山形県新酒鑑評会
去る3月10日に、山形県工業技術センターにて、「平成11年度山形県新酒鑑評会一般公開」が行われました。約50場の蔵が出品されました。
山形県の大吟醸は全国的にトップクラスとの評価もあり、マスコミ関係や県外からの来客もあり、感心の高さがうかがえました。
長テーブルに各蔵からの出品酒と、きき酒用のグラス1コがきれいに一列に並べられ、それを一蔵一蔵の酒を順番にきいていくわけです。
「ん〜!!」とうなってしまう程、すばらしい酒があれば、すぐメモにとり、今後の参考にします。目立つほど、悪い酒もなく、山形酒のレベルの高さに、吟醸王国の名がピッタリです。
(羽根田酒造さん)
羽根田酒造の専務さんと会い、「なかなか良かったですね。」と声を
かけたら、「まあまあ良く仕上がったみたいです。」と照れながら、喜んでいました。
今年の大吟醸 「夢一輪」 をはじめ、当店の推奨銘柄全蔵の大吟は、すべて最高の出来でした。
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