◆杜氏の(とうじ)のお話◆


 酒造りにとって一番大切な存在が杜氏です。
杜氏の長年の経験とカンだけを頼りに酒は今でも造られている。
まして鑑評会用の吟醸酒ともなると、杜氏の腕一つで、その蔵の命運が左右されるほど。まさに酒は杜氏によって造られる、といわれるゆえんはここにある。

さて、この杜氏という言葉はどこから来たのであろうか・・・・。いろいろ説があります
@中国に“杜康”という酒造りの名人がいて、この杜氏の名にちなんで名づけた。
A神社の森をさして“杜”といい、古代から神酒を造ってきた神酒司(みきのつかさ)を“杜司”といい、それが杜氏になった。
B古代の酒は乙女の口噛みによって造られる“口かみ酒”だった。それを酒の保存容器の甕(かめ)に入れて管理する女主人を“刀自”といった。それが後に酒の最高責任者を“刀自”と呼ぶようになり、杜氏となった。
C「物類称呼」(安永4年)によると、藤次郎さんという酒造りの名人がいて、その日との事をみんな“とうじさん”と呼んでいたことから杜氏になった。
いずれにも一理あるが、定説というのはないようです。

北から南まで主だった杜氏の里。
山内杜氏(秋田)南部杜氏(岩手)越後杜氏(新潟)諏訪杜氏(長野)
能登杜氏(石川)丹後杜氏(京都)丹波と但馬杜氏(兵庫)安芸津と三津杜氏(広島)
糖杜氏(福井)出雲と石見杜氏(島根)能毛杜氏(山口)柳川杜氏(福岡)

◆秋にただよう美しい寺院◆

『出羽国分寺薬師堂』(もとさかや酒店の近くです)

太く大きなけやきが立ち並ぶ中に、ひっそりとたたずむ古い寺がある。ここは山形市の馬見ヶ崎のほとりにあり、薬師寺の由来でもある、国分寺薬師堂である。
地元では「おやくしさま」と親しまれている。寺は天台宗で、薬師如来をご本尊に百帖敷の本堂は圧巻。秋から冬にかけての薬師堂は木立からの木漏れ日が差し、より美しさを増す季節です。


◆こだわりの逸品!◆

“本物の酢”って皆さん分かりますか?
山形って美味しいものが豊富って県外の皆さんによく言われるけど、山形市山家町(やんべ)に昔からず〜っと同じ造りで、添加物なしで醸造している酢家さんがあります。
うまい酒は寒に造りますが、本物の酢は、夏の土用には仕込みます。まさに本物!